憂鬱という言葉も、言葉の形も好き 手書きで書こうとすると画数が多く文字が大きくなってしまうが、スクリーン上だとぎゅっと統一されたサイズに調整され全体的にモジョモジョしているのが良い 

 涼宮ハルヒも東方も一見鬱の要素が何処に在るのか分からないが、鬱の香が微かに匂ってくる 涼宮ハルヒでそれを感じ取れるのは、ハルヒが最初で最後の内省を行うシーン 東方だと、死をテーマにした花映塚あたりがピークだろう 鬱でありながら、ヤケクソ的に、いや、鬱でありながら、その状態が普通であるかのように、何事もなく明るく振る舞ってるように見える 鬱のエネルギーを生命力に変換している そこで変換しきれなかった鬱の残り香を感じ取ることができる そういう作品が好きじゃ 不安定でありながら、刹那的な安定を切り取ったかのような、奇跡的なバランスによって、安定が保たれている状態 まさに職人技ニャキ